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  • 見たらわかる。

    もうだいぶ使い古された言葉ではあるけど、この見ればわかる状態にするというシンプルなコンセプトに素直に従うと、驚くほど仕事のストレスがなくなる。

    見たらわかる、その場に行けば説明不要で理解でき、どうしたらいいかわかるようになっている、記憶やもしかしたら経験に頼ることもないから思い出す時間もなくなり、即行動に移ることができる。

    対極にあるのが記憶を掘り起こしながら仕事することだろうか。あるいは覚えないと仕事がスムーズにならない、そんな状況。必要な部品や備品、文房具に至るまで、業務に関連する場所にあれば、即座に目に入り、探すまでもないけど、かといって、それらいつも作業場に並べておくわけにはいかないから、連想できる場所であれば十分で、とにかく脈絡のない関連性のない場所には置かぬことだ。

    ただし、間違った”見える化”として、棚や引き出しの中身を事細かに棚や引き出しの外側に表示するのは見にくく埋もれるだけで、ほとんど役にも立たないと言っていい。実際にその場で働けばなんと無駄なことかと気付くだろうに、何年もその表示を中身が入れ替わるたびに徹底している。

    人は「はさみ」という文字を探していないから、「はさみ」と書いてあっても見付けられず、はさみという物体の映像をイメージしているから、はさみの形をしたものが目に入らないと見付けられない。

    整理整頓の意味を間違えると、何もかも見えないところに仕舞ったりする。パッと見、すっきり整理されてよさそうに見えるが、機能ということを考えると、仕舞ってある場所を教える手間も増え、探す手間も増える。それだけでも十分販管費の無駄使いなのだが、熟練者であってもその仕舞ってある場所まで必要なものを取りに行く時間は年間何分、何時間になるだろう。それが仮に大したことのない時間だったとしても、目をつむったままでも必要な道具や備品が揃う環境とどちらがいいか考えるまでもない。

    見える化の本質は全部見えていることということではなく、直感的に、連想的に、業務を進められる…なんか人間工学みたいな話なわけだ。