医薬品の供給が悪化した背景(その2)

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当初、原薬の供給不安が言われた時期がある。当初とは言ったけど、最近は医薬品ごとの出荷調整の理由もよくわからないので、現在も同じ状況なのか、品目によって違うのは判然としない部分がある。

もともとインドが原薬の供給減だった。インドの特許制度が結構特殊で、製造工程が違えば出来上がりの成分が同じでも勝手に作って問題なかった。だから、あちこちに安価な原薬メーカーが存在して、日本のメーカーもおおいに利用したらしい。薬価の低いジェネリックなら尚更だろう。

ただ、品質に問題があった。今すぐ明確な問題がなくても、その品質について再確認する必要に迫られるケースがあったように記憶しているし、同じような状況は最近もある。

いい喩えではないが、インドという国は使い古しのペットボトルにその辺の水を入れて売る国だ。一方で工業国としても目覚ましい発展をしている国でもある。日本側でも当然品質基準があって取引しているだろうけど。

戦争も物資の供給にマイナスの要因だろう。飛行機が飛ばない、飛んでも回り道することになりコストが高い、船なら通れる海路、日数、やはりコストアップしかない。

いろんなことが足かせになる時代になった。

コストと言えば、日本人の給与水準が上がったせいで、日本人が物を作ると当然できたものの値段が上がってしまう。当然ながら、世界の市場に目を向けてコストダウンを図るのは自然の摂理だと思うけど、国内の製造能力は落ちていく(いった)。

日本人の給与水準が上がったとは言ったが、別に日本人全員が富裕層になったわけじゃない。相対的に物価は上がっているし、海外の人件費の安い商品のおかげでそれなりに裕福に暮らせるようになったに過ぎない。平均的な日本人の暮らしの中のどこにも余っているお金なんてない。

いまだに中国製品を嫌う人は多いと思うけれど、なんだかんだ言って、人件費の安い国の製品は安く仕上がる。そんなことを言いながらも何十年も作り続けてきたローコストの製品は品質の面で馬鹿に出来ないくらいのレベルになってきている商品も出てきていないか?

安かろ悪かろと馬鹿にしていた国に結局のところ競争力で負けているとしたら、笑えないんじゃないか。いくらいいものを作っても売れなければ経済は回らないし、作り手は貧しいままだ。買い手も買わないんだから、いい商品の恩恵に預かれない。

一方、バングラデシュの貧困層の労働環境が問題になったことがあったけど、結局世界の衣料メーカーがどこもかしこも喰いものにしてる構図があるから、問題にして労働条件が向上して、もちろん賃金も改善されれば当然商品(価格)に反映されてしまうわけで、改善を望まない人たちもいる。

だから、商品を安く作り続けるためには安い原料と安い労働力が必要なんだけど、矛盾も多い。搾取もあろう。商品だけを見ているとわからないことがたくさんある。

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